住宅の営業って大変(1)
今回は家づくりを、供給する側、つまり住宅会社で仕事をする者としての本音を書きたいと思います。
私は10年以上、住宅建築の営業をしてきました。
今も不動産・住宅建築を扱う仕事をしていますが、住宅建築の営業というのは、本当に大変な仕事だと思っています。
まぁもちろん、どんな仕事でも楽なことはないでしょうし、それぞれ大変なんだろうということはわかっています。しかし住宅の営業は、
単価が高い分そんなに多くの受注を取れる訳ではありません。新築の注文住宅の請負をする営業マンであれば、毎月1棟をコンスタントに受注できれば、トップセールスマンという世界です。1年間仕事をして、3~4棟しか契約を取れない人も、ざらにいます。
私自身はSハウス時代、大型の土地活用で賃貸マンション併設型の住宅などをメインに活動していたこともあり、1年間で5棟も受注できたら、売り上げが15億とか20億円にもなり、成績優秀者として表彰してもらいました。
年に何十件もの受注をしなければいけないような、他の業種の営業からしたら、「少なくていいなぁ」と思われるかもしれませんね。
しかし少ない受注件数で大きく売り上げが上がる仕事というのは、裏を返せば「少しでも受注を逃すと、どん底の営業成績になってしまう。」ということです。
私も「去年は成績優秀者として表彰されたのに、今年は2件しか契約が取れずに、苦しい思いをした」というような経験があります。それだけ1件の契約の重みが大きいのです。
そのせいで、住宅・不動産の営業をする人の中には、強引な営業をしたり、不誠実な営業をしてまで、契約を上げようとする者が出てきます。
これがこの業界のイメージが、なかなか向上しない原因のひとつであると思います。
<次回に続く>
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